美活女子の新常識「漢方」で体の中から美しく!

優れた医者は、病気を未然に防ぐ―。これは、漢方医学の考え方。
病気を防いで、なおかつ美と健康を手に入れることができると考えられているのが漢方です。
そこで、懐仁堂漢方薬局の侯殿昌先生に、女性の体にうれしい漢方についてうかがいました。

美活女子の新常識「漢方」で体の中から美しく!

中国四千年の英知 漢方医学

漢方と聞くと「病気にかかった人が飲むもの」というイメージを持っている方もいることでしょう。しかしながら、中国四千年の歴史の英知である漢方薬は、表には出ていない体の強弱(きょうじゃく)に働きかけ、将来の病気を防ぐのが本来の目的。そして、上手に付き合えば、美と健康が同時に叶うサプリでもあります。
仙台市青葉区の北京懐仁堂漢方薬局の侯殿昌(こう でんしょう)先生は、「西洋医学は症状の改善を目的とした『対症療法』。それに対して漢方は、体質改善や自己治癒力を高める『対証療法』です。漢方では『上工治未病(じょうこうちみびょう)』といって、上手な医者はまだなっていない病気を治すものとされているんですよ。私の薬局では、患者さん一人一人に家族の病歴なども聞いた上でオーダーメイドの漢方薬を処方します。生薬を煎じて飲んでいただくものになります」と話します。

漢方は、効くまでに時間が掛かる?

一般的に「漢方は効果が出るのに時間が掛かる」と思われがちです。侯先生は「実は、季節毎に弱くなる臓器は変わるのです。春は肝臓、夏は心臓、秋は肺、冬は腎臓というように。ですので、ぜひ1年は飲んでほしいところ。最低でもひとつの季節、つまり3カ月は見てほしいですね。3カ月あれば個人差はありますが効果があるでしょう。そうしたら、次第に漢方を飲む期間を少しづつ減らしていけばいいのです」と。
ところで、先生のところを訪ねる女性は、どんなお悩みを抱えているのでしょう? 「原因は分からないけれど、なんだか調子が悪いとか、婦人科系の病気の方が多いですね。不妊症、子宮筋腫、卵巣のう腫などです。あとは、がん患者の方で、手術後の再発予防のために飲む方も多いですよ。漢方治療では、難病であっても著しい改善があった患者さんや、完治したという患者さんはたくさんいるんです」。

その冷え、大病のサインかも!?

ますます寒さが厳しくなる1月は、冷えに悩む女性も多いことでしょう。実はこの「冷え」は、大病を引き起こすこともある症状の一つなのです。
「漢方の考え方では冬は腎臓が弱くなる季節。血流だけでなく腎臓の陽(よう)が弱まると、体の中から温められないので冷えやむくみが起こります。腎臓はホルモン分泌にも大きな役割を果たしていますので、女性に特有の病気も引き起こす。つまり、冷えやむくみに婦人科系の病気が潜んでいることもあるのです。漢方では、血液の流れを活発にして、“お血(おけつ)”といわれるドロドロ血液をサラサラにします。さらに、腎臓と肝臓の働きを強くして、排泄、解毒する機能を高めます。内臓機能と血流がアップすれば、自然と肌の色つやが良くなりますし、老廃物も排出されますので、老化や将来の病気を防ぐこともできる。それに代謝が上がるので、自然と肥満の解消も期待できますよ」。

試す価値あり! 漢方のメリット

そう。漢方は、まさに美活女子にぴったりのアイテムなのです。「ひとつの処方で、さまざまな症状に対応できますし、漢方の生薬はすべて自然のものだから、身体にも優しい。もちろん、厚生労働省と日本薬局方の認証も受けています。サプリや健康食品を購入して飲んでいる人は多いと思います。その人たちには、ぜひ同じ価格で漢方を試してほしいですね」。「漢方は高い」と思っている方もいると思いますが、実は、保険治療の薬と違って、予算に合わせて処方してもらうこともできるのです。自分のできる範囲で続けていくことができるのは、大きなメリットといえるでしょう。

ほんの少しの意識と努力が美への近道

さらに、侯先生のところでは漢方だけでなく、患者さん一人一人が健康に過ごせるように食事の指導もしています。「本来、人間は120歳まで生きることが出来ると言われています。それが、間違った食事が原因で寿命を締めてしまっています。女性は28歳、男性は32歳を契機に、食べ物は身体の負担でしかなくなります。(図1) ほんの少しの量を、そして素材の味を楽しむように、調味料や添加物そして塩分の少ない食事に切り替えることをお勧めします。漢方は自然のものだというお話をしましたが、食べ物の中にも、漢方はたくさんあるんですよ。桑の実、ナツメ、ショウガ、黒ゴマ、酢、梅干し、みかんの皮、ネギもそう。こういった食材を日常生活に取り入れることも立派な漢方養生法です。ぜひ試してみてください。ほんの少しの意識と努力で、皆さん、驚くほど健康的に美しくなれますよ」。

図1 肝臓と人間の一生の関係 漢方古典「黄帝内経」紀元前202年
男性
(8の倍数)
人の成長と衰老 女性
(7の倍数)
8才 腎気が旺盛、歯が生え、頭髪豊か 7才
16才 遺精、来潮、育成可能 14才
24才 腎気充満、元気な時期に入る 21才
32才 生命力が最も強い時期、筋骨が強壮になり、頭髪の成長も極限 28才
40才 腎気衰弱、陽明経脈の気血が次第に衰え、顔や皮膚に老化が始まり、頭髪が抜け始める 35才
48才 三陽経脈の気血が全て衰え、艶が無く、白髪が出始める 42才
56才 腎精が枯れ、閉経し、体が老い衰える 49才

「Piatto 2015.1月号」掲載